蟇股(かえるまた)

土曜日の近江歴史回廊大学の続編です。2時限の池野先生の「寺と社・文化財建造物の基礎を学ぶ」はかなり興味が湧く講義内容でした、結果的には昨年と同じ内容ではありましたが昨年聞き漏らした内容が多々あり、文化財建造物に対する造詣が深まったと思っています。
よく言われていますが近江は全国第4位の文化財の保有権ですが、これは東京には国立博物館があり全国から文化財が集まったためであります、一方こと建造物に限ってみるとこれは京都、奈良に次いで第3位だそうです。因みに県内の国宝、重要文化財の総数は228棟でそのうち国宝は23棟を数えます。多いのが大津市で87棟次いで東近江市が16棟、野洲市が14棟竜王町が10棟となります。
社寺建築を研究するにあたって有名なことばして「古代の奈良、中世の近江、近世の京都」とあります。これは古代(飛鳥・奈良・平安)は奈良へ中世(鎌倉・室町)は近江へ近世(桃山・江戸)は京都へと言う事で、鎌倉・室町時代の建造物を知りたければ近江へ行きなさいと言うことらしいです。この時代の建物が全国的にみても数多く残されていると言うことなのでしょう。

昨日早速中世の建造物を確かめたくてもっとも近い、下笠町にある本殿が国指定重要文化財の老杉神社に行ってきました。いままで何度も境内には入ってはいますがお参りに行くのと建物を見に行くのとでは大違いでした。失礼のないよう向拝で柏手を打ってきました。この老杉神社は三間社流造で流造とは屋根をそのまま前方に葺きおろして向拝とされているもので、三間とは前室が三間あるということです。この一間とは柱と柱の間のことで
一般住宅の一間(180cm)とは違うようです、と言うことは三間と柱が4本あるというこで2本だと一間社流造となります。近江にはこの流造りの社殿が数多くあるということでした。

もう一点面白いと思ったのは蟇股で本来は紅梁と呼ばれる梁の上に置かれ、屋根の重みを支える部材ですが時代が進むにつれここに彫刻がなされまた彩色までほどこされてきました。ここ老杉神社の蟇股は精巧に彫刻がなされ彩色もしてあり画像の由緒書きにも優れたものである記載がありました。蟇股とは蛙が足をひろげた格好に似ているところからきたようです。
この蟇股の好きな方がおられて蟇股の写真ばかり撮られている方がおられるそうです。私も面白い趣味だと思いました、老杉神社の本殿の中は正月以外は鍵がかかっていて入れませんでしたが蟇股はわかりました。ただ何が彫ってあるのかはわからなかったです多分花鳥ではと思われます。基本的な神社仏閣の建物の見方を教えていただき視点を変えてまた見ることが出来そうです。
2008年05月12日 Posted by吉祥 at 10:27 │Comments(10)│TrackBack(0) │近江歴史回廊
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この記事へのコメント
こんにちは。
とても参考になります。
わたしも近江の国宝・重文を見て回りたいと思っています。
とても参考になります。
わたしも近江の国宝・重文を見て回りたいと思っています。
Posted by chihirot
at 2008年05月12日 12:00
at 2008年05月12日 12:00chihirotさんこんにちは。
このかえるまたは束でいいのですか、束、梁とか専門用語がでてくると戸惑います。山王祭で東・西本宮行きましたがかえるまたまで気が付きませんでした。どんなかえるまたが入っているかご存知ないですか。
私も少しずつ時間かけてみていこうと考えていますいい情報あれば教えてください。
このかえるまたは束でいいのですか、束、梁とか専門用語がでてくると戸惑います。山王祭で東・西本宮行きましたがかえるまたまで気が付きませんでした。どんなかえるまたが入っているかご存知ないですか。
私も少しずつ時間かけてみていこうと考えていますいい情報あれば教えてください。
Posted by 吉祥
at 2008年05月12日 13:07
at 2008年05月12日 13:07吉祥さん、こんばんわ。池野先生のお話は昨年お聞きしましたが文化財のお話は大変興味深く聴講しました。蟇股のお話は面白そうですね。これから注意して見て行きます。
Posted by kobatoan at 2008年05月12日 20:15
kobatoanさん今晩は
kobatoanさんの散歩道の鞭崎神社も一度行きましたが、蟇股は見なかった言うより関心がなかったのでしょうね、全く記憶にとどめていません、近くですので改めて行きます。
どんな彫刻がほどこされているのか楽しみが出来ました。いい雨が降りましたね定植の野菜達元気に育ってくれるといいですね。
kobatoanさんのHPに畑が出てくること是非ともお願いします。
kobatoanさんの散歩道の鞭崎神社も一度行きましたが、蟇股は見なかった言うより関心がなかったのでしょうね、全く記憶にとどめていません、近くですので改めて行きます。
どんな彫刻がほどこされているのか楽しみが出来ました。いい雨が降りましたね定植の野菜達元気に育ってくれるといいですね。
kobatoanさんのHPに畑が出てくること是非ともお願いします。
Posted by 吉祥
at 2008年05月12日 21:16
at 2008年05月12日 21:16いつも見てるものでも、能書きを聞いたため、新しい発見がありますね。
Posted by ノンノン
at 2008年05月15日 03:14
at 2008年05月15日 03:14ノンノンさんこんにちは。
色々と教えて頂くと一段と興味がわいてきます。それとともにまた疑問も出てきます、なんでも勉強ですね。若いときに勉強してこなかったつけが今出てきております。
色々と教えて頂くと一段と興味がわいてきます。それとともにまた疑問も出てきます、なんでも勉強ですね。若いときに勉強してこなかったつけが今出てきております。
Posted by 吉祥 at 2008年05月15日 09:47
こんばんは
かえるまたは、上下の梁を緊結する束というよりも、この場合、幕板と呼んだ方が良いように思います。この部分、束的につかうほうが、構造的に意味があるように思います。
文化的には、時代と共に束部分が、装飾的に処理されるようになっていったように思います。
日吉大社ですが、注意していないと見落とすものですね。
むかしのカメラを見ましたが、該当場所の写真が見当たりませんでした。こんど、見に行くことにします。
かえるまたは、上下の梁を緊結する束というよりも、この場合、幕板と呼んだ方が良いように思います。この部分、束的につかうほうが、構造的に意味があるように思います。
文化的には、時代と共に束部分が、装飾的に処理されるようになっていったように思います。
日吉大社ですが、注意していないと見落とすものですね。
むかしのカメラを見ましたが、該当場所の写真が見当たりませんでした。こんど、見に行くことにします。
Posted by chihirot
at 2008年05月16日 00:34
at 2008年05月16日 00:34chihirotさんありがとうございます。
幕板がより正しいのですか、束と言うのは上部(屋根の重み)の負荷を分散させたり支えるのが目的ですよね。装飾的で華美になると本来の役目がなさないように思いますが、、、。
おっしゃる通り先生も説明では古代では建築の部材として使われたが、時代と共に装飾的になっていったとの説明がありました。
記事にも書きましたがこの蟇股の写真を撮るのも面白いと知りました。しかし神社は本殿が板塀で囲まれていて中に入れないとこが多いから無理でしょうね。日吉の大宮もそうですが同じく東照宮はどんな彫刻がなされていたのか全く記憶にありません、と言うか見ていないのですね情けなくなりました。多分今後は神社に行けば一番にここを見ることになりそうです、面白い蟇股あったら教えてください。
幕板がより正しいのですか、束と言うのは上部(屋根の重み)の負荷を分散させたり支えるのが目的ですよね。装飾的で華美になると本来の役目がなさないように思いますが、、、。
おっしゃる通り先生も説明では古代では建築の部材として使われたが、時代と共に装飾的になっていったとの説明がありました。
記事にも書きましたがこの蟇股の写真を撮るのも面白いと知りました。しかし神社は本殿が板塀で囲まれていて中に入れないとこが多いから無理でしょうね。日吉の大宮もそうですが同じく東照宮はどんな彫刻がなされていたのか全く記憶にありません、と言うか見ていないのですね情けなくなりました。多分今後は神社に行けば一番にここを見ることになりそうです、面白い蟇股あったら教えてください。
Posted by 吉祥
at 2008年05月16日 09:19
at 2008年05月16日 09:19おはようございます
装飾〜幕板(脱機能)、機能〜束→束柱というよりも、' 束板 ' でしょうか。
ややこしい説明ですいません。
装飾〜幕板(脱機能)、機能〜束→束柱というよりも、' 束板 ' でしょうか。
ややこしい説明ですいません。
Posted by chihirot
at 2008年05月16日 10:13
at 2008年05月16日 10:13chihirotさんこんにちは
いやいやなんとなく判ります。束としての機能をもちつつ装飾もかねていると言うことですね、ただ建築上の束としてではないと言うことですね。
近くで見られるかえるまたがあれば、力学的と芸術性両面からみることにします。
いやいやなんとなく判ります。束としての機能をもちつつ装飾もかねていると言うことですね、ただ建築上の束としてではないと言うことですね。
近くで見られるかえるまたがあれば、力学的と芸術性両面からみることにします。
Posted by 吉祥
at 2008年05月16日 11:10
at 2008年05月16日 11:10


