第28回草津市遺跡発掘調査報告会
遺跡発掘調査報告会に行ってきた。草津市では毎年遺跡発掘調査報告会を開催していて、私も毎年この報告会には参加しています。
今年度の報告会は、中沢遺跡、大定木遺跡、宮前遺跡の3例の報告がありました。
中沢遺跡については今年の3月に現地にて説明会がありました。(
その時の様子)
また宮前遺跡については、八稜鏡が出土したとの新聞報道で知っていました。(
その時のブログ)
ただ大定木遺跡については予備知識は全くなくて、興味を持って聴講してきました。
大定木遺跡は草津の青地にある遺跡だそうで、宅地開発に伴い発掘調査が行われたそうです。遺構から円墳2基と方墳が2基検出されたと発表されました。
また人形(ひとがた)が2点出土されたと報告がありました。人形については県内では25例なのだそうですが、墨書きによる目、鼻、口が表現されたものは市内では初めての出土なんだそうです。
またその使用目的については、大祓えなどで身体を清めるのに使われたのではなかろうかと言うことでした。当時はこの人形で体をなでて、息を吹きかけた後人の身代わりとして川などに流していたそうだ。
この大定木遺跡で発見された人形は、溝から出土されたことから祓えなどの祭祀用と考えているそうです。
市内の熱心な考古ファンの参加で質疑応答もあり、また身近な遺跡なので興味をもって聴く事ができました。草津文化財保護課では今後もこの報告会を続けていくと同時に、遺跡に関する各種の催しを開催したいとの司会者の弁があり、期待をもって帰ってきました。
*今回の報告会で議題となった各遺跡の一部の出土品が、現在草津市立草津宿街道交流館で展示されています。
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