2019年03月24日

草津のサンヤレ踊り

草津のサンヤレ踊り

昨日朝日新聞の朝刊を読んでいると、栗東の歴博でサンヤレ踊りの公開講座があるという。草津市内にはこのサンヤレ踊りが数多く残っていて、4月、5月には各町内で奉納される。私が住む町内にもあってこれまで幾度か見学したことがある。しかし私は地元出身でもないのでこの踊りには関心が薄い故に直接参加したことはない。だけど一応その由来と歴史ぐらいの話を知っておいても損はなかろうと、講座がいつあるのかと探ったら23日の午後と云う。つまり当日なのだ。今日新聞に載せて今日あるという、もう少し早く載せてもよいのではと思うのであるが、それぞれ事情があるもんだと理解しておこう。いずれにしろ暇なもんだから参加することにした。

草津のサンヤレ踊りは国選定無形民俗文化財に指定されている。当日知ったのであるが無形文化財と無形民俗文化財があるとのことであった。その違いは一言でいうと無形は能、狂言、文楽などのプロがおこなうものであって、民俗は衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習にかかわるものだそうだ。要するに営業目的でない代物と云えばよいのかも知れない。

口座ではサンヤレだけではなくて、県内で行われる祭、曳山、火、オコナイ、野神、山の神、ソウモク、ハナバイ各祭の説明もありました。講師の滋賀県文化財の技師は滋賀出身ではないそうであるが、民俗学的に滋賀は全国的に見ても祭が非常に盛んな土地柄で感心しているとのことであった。これは滋賀は古来から豊かな風土であったことが起因しているのではなかろうかとのことであった。

草津のサンヤレ踊り

「さんやれ踊りとは」

少年、青年が踊りの主体
鞨鼓(かっこ)、太鼓、鉦などの楽器でもって演奏する
リズムに合わせて踊る
衣装がきらびやかである。

「由来と歴史について」

室町時代に京都で流行りだして近江に伝わってきた。
当時疫病が流行りそれは疫神の仕業と考えられていた。
疫神を集めて退治するのがその目的であった。

最後に一人の男性が踊りに神主の姿がみえないのはなぜなのかと質問された。難しい問題であって湖国の祭りとして有名な山王祭は文化財指定はうけていないそうです(大津祭と長浜曳山祭りは国指定重要無形民俗文化財)。それは山王祭は神輿を担ぐ祭であって神輿は神が乘るものであり、政教分離の観点からすると文化財の指定はできないんだそうだ。そういえば神輿は神主さんが紙垂でお祓いされているの見たことある。だけど地域の伝統芸能と祭の線引き難しい問題ですね。


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Posted by 吉祥 at 15:10│Comments(2)祭り
この記事へのコメント
草津のお祭りが草津できないのは、本当に情けないですね。栗東は歴史博物館があるからですよね。草津にも作ってほしいのですが、国の予算がもう博物館の予算がないから、できないでしょうね。
Posted by そば打ちおじさんそば打ちおじさん at 2019年03月26日 09:07
今年の初め町内会の総会があって、総会のあとに懇親会がありました。たまたまサンヤレの保存会の役員さんが隣に座られて踊りの話していました。

役員してるけどいきさつ等の歴史について何も知らんと云われたので、文化財保護課が報告書作っているので一度役所に問い合わせはったらと進言しておきました。ただし有料やと思うけどと云うと、かまわないみんな踊ってるけど詳しいこと誰も知らへんと嘆いておられました。

昨年草津のサンヤレ踊りが日本遺産に登録されたと役所は宣伝してるけど、これではあかんと思います。講座開いて勉強会やらんとあきません。
Posted by 吉祥 at 2019年03月27日 09:38
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