2013年03月31日

金勝寺へ行こう

金勝寺へ行こう

今年の年明けに町内のある方から相談を受けました。相談と言うことの程でもないのだが、栗東の狛坂廃寺にある磨崖仏を見たくて案内してくれないかと言う。断る理由は何もないのですぐに承諾し、2月に行くことにしました。ところが決めた日の朝は寒くて雪が舞っていて急遽中止にしました。
一応山なのでやはり2月や3月では無理だと言う事になり、私の提案でもう一人誘って街道ウォークを楽しむことになりました。そこで先日三条~大津まで歩いてきました。

彼岸も過ぎて桜も咲こうと言う季節になり、約束の磨崖仏に行くことになり昨日行ってきました。

金勝寺へ行こう

車で馬頭観音の駐車場まで行って、そこから歩きを開始する計画をしていたのですが、朝早くから自宅を出たので金勝寺に寄ることにしました。金勝寺は無住の寺で、寺は寂れてしまっていて建物あるだけで、仏像は拝観できないと言ったのですがとり合えず行くことになりました。

道の駅近くから金勝寺に向けて走ると、暫くして杉の木立が見えてきました。ところがダンプカーにトラックなどの工事車両が停まっていました。どうやら駐車場を整備しているようです。
そして突き進むと道が遮蔽されていて、先月の大雨で土砂崩壊がおきこの先通行止めとありました。思わずエッ、そんな。

馬頭観音へは片山から林道道を迂回してくださいとありました。さて困ったどうする。とりあえず金勝寺でも行って考えようかと。知らなかったのだが寺に入るのに志納料として500円がいるようになっていました。昔のことしか知らなかったのでやめとこかと。ところが同行者が折角来たのだからと入ろうと言う。志納所に行くと工事の方にお寺に行かれるのですかと声をかけられた。そうですと言うと大きな声で男性を呼んだ。

男の人がやって来て一人500円と言う。寺の境内に入るだけなのに500円とは割り切れなかったが、男の人はパンフレットを渡しつつ簡単な説明を始めた。

「仁王門と二月堂」
金勝寺へ行こう 金勝寺へ行こう

参道を進んでいただくと仁王門があります。仁王門の右側に二月堂があり、木造軍荼利明王が安置しいます。これは重要文化財です。

「本堂」
金勝寺へ行こう

その西側に本堂があって本尊の木造釈迦如来坐像(重文)、室町時代の作である不動明王立像、桃山時代の作の願安、良弁坐像が安置しています。

「虚空蔵菩薩堂」
金勝寺へ行こう

本堂からパンフレットの地図の通り進んでいただくと、虚空蔵菩薩堂があり中央に知恵を授けるという木造虚空蔵菩薩半跏像(重文)が、そして両脇に木造毘沙門天(重文)と木造地蔵菩薩(重文)が安置しています。この五体の重文の仏像は堂を開けていますから全て拝観できますのでごゆっくりとお参りくださいと言われた。

エッ、仏像が拝観できるのですか。
(だったら、500円は高くないぞと内心思った)

誰もいないお堂を3人でゆっくりと拝観することができました。(仏像の写真撮影は禁止されていますのでありません。)
三人とも500円の値打ちあったなあーと駐車場まで戻ると、例の男性が杉の丸太の皮むきをやっていたので、素晴らしいものを見せて頂いたお礼を言いに行きました。どうやらこの男性は金勝寺の住職のようだ。

磨崖仏を見たくて来たのだが、この先進めなくて困っているというと、車はこの先進めないが歩いてなら行けますよとのこと。しかもここから馬頭観音まで20分だと。

金勝寺へ行こう

途中に崩落現場がありました。これでは確かに車の通行は無理です。

金勝寺へ行こう

馬頭観音まで来ると、パルさんが書かれたいた松根油の採油跡の松を発見。周りを探したのですがこの一本だけでした。本当に松脂を採ったのでしょうか。

金勝寺へ行こう 金勝寺へ行こう

磨崖仏にはついては過去ブログで紹介したので、省略さしていただくとしてこのまま下山しました。

金勝寺まで戻ってくると住職さんはまだ皮むきをやっていた。何でも杉の間伐とかで、腰掛でも作ろうかと考えているとおっしやっていました。作務衣姿のこのお坊さんであるが、下山してお話したのだが気さくな方でホンマめっちゃ楽しい方。
どう見ても由緒ある金勝寺の住職とは思えない。それはそうでしょう。2年前からここに住職として来たそうで、それまで学校の教師をやっていたとか。しかも聞くと体育の先生だったそうです。

比叡山での修行のこと、酒井雄哉阿闍梨さんことやら楽しい話しを聞かしていただきました。酒井雄哉阿闍梨さんのお顔を一度見たくて、飯室堂に行ったのだが見られなかったと言うと、あの人は忙しい人で講演とかで走り回ってはりますわだって。そしてフツウのおっさんやでなんて言われた。
お堂の中に入るには一升瓶ぶら下げて行くとよいんだそうです。そうか一升瓶ぶら下げてね。

TさんにKさんこのブログ見ているか分からんけど、三人で二升くくりをぶら下げてもう一回金勝寺行くかへんか。自分のことを坊主と言う住職さんともう一度しゃべりたくなった。
気に入ったぜあのぼんさん。


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この記事へのコメント
吉祥さん、おはようございます。良い時に、狛坂磨崖仏に行かれましたね。私が前に行った時は、草津方面に下りました。
普通馬頭観音まで車で行けるのですが、土砂崩壊とは・・。
金勝寺は、吉祥さんも言われているように、無住寺でした。何回も行っていますが、秋の紅葉の時が最も風情があったと思います。
このお寺は古くから由緒あるお寺ですから、重要文化財もあり、見る価値が多いですね。拝観料を取るのは初めて聞きましたが、維持には欠かせないと思いますので、次回行く時は喜んで納めます。
Posted by kobatoan at 2013年03月31日 09:15
こんばんは
金勝寺へは何度かスケッチに行きましたが、2年前頃から拝観料がいりました。
それで馬頭観音で描いた事を思い出しました。
無人の時でしたので仏像はまだ拝観してません、今度はお参りさせて頂きます。
馬頭観音まで車で行けないとなると、磨崖仏は遠いですね~^^;

松根油の松がありましたか? 生きていてよかったです。
菩提寺山の松は朽ちたり、枯れ木を何本もみました。
(今日も里山行きました  松脂の事確かめたら本当だよ・・・でした)
Posted by パルパル at 2013年03月31日 22:09
kobatoanさん、パルさんへ。
おはようございます。
コメントありがとうございます。重複する返事となりそうなので連名での返事お許しください。

天候もよくて楽しい一日でした。馬頭観音まで車で行くつもりだったのですが、金勝寺のところでバリケードで通行止めとなり一時はがっかりしました。
住職さんに20分で歩いて馬頭観音まで行けるよと聞いてホットしました。以前車で馬頭観音まで行ったのですが、歩いたらもっとかかると思っていたのですがね。

写真にも載せましたが崩落現場はすさまじいもので、あれでは通行止めにも納得です。車で走っているとわからないのですが、崩落現場付近は急斜面を削って道路にしているのですね。削れたところから下を見ると絶壁の谷底でした。

以前訪れた時は、無住の荒れたお寺と言う印象しか残っていなかったのですが、住職さんも入山されて見違えるようになっています。この日は駐車場の舗装工事をやっとていましたし、まだ使用できないようですが綺麗なトイレも新築されています。

拝観料がいると聞いて昔のイメージが残っていて、やめとこかと思ったのですが同行者が入りたいと言うもので渋々入ったのですが、お堂の扉も全部開いていてしかも五体の重文の仏像も拝観でき感激しました。500円価値はおおありですよ。

駐車場のところで住職さんが、4mほどの杉の間伐財の皮むきをやっておられて話しこんできました。パルさんの言うとおり2年前から常駐するようになったみたいです。記事にも書きましたがそれまで教師をやっていたそうで、しかも体育のの先生だったようです。何処の学校だったのですかね。
ですから気さくな方で、お寺のお坊さんとはとても思えません。一度栗東の博物館で軍荼利明王は見た事があり、そのことを言ったら一度貸し出ししたとのことでした。しかしご本尊の釈迦如来像は門外不出で一度も山から降りたことはないそうです。

馬頭観音は火事で焼けて、お堂も仏像も再建なのですが仏像は拝観できません。馬頭観音まで20分ですからしれてますよ。

馬頭観音のところに一本、松根油を採った松がありました。以前行った時は気がつかなかったのですがね。私も飛行機の燃料になったと、小学生のとき遠足で先生から聞きました。

金勝寺はボランテイアさんのみなさんも協力されているようで、以前のことを思うと様変わりしています。住職さんも熱心な方のようで、間伐財の杉の丸太を利用して腰掛を作って皆さんに座ってもらうのだとか言っておられました。
有料になったとは言え大満足で帰ってきました。あれだと見学に行かれる人も増えることでしょう。是非行かれることをお奨めします。
コメントありがとうございました。
Posted by 吉祥吉祥 at 2013年04月01日 07:41
金勝寺は住職がおられて、下の部落から通っておられていると聞いていました。磨崖仏は5年程前にいきましたが、お寺は長いこといていませんわ。一回行って見ます。
Posted by そば打ちおじさんそば打ちおじさん at 2013年04月01日 23:55
そば打ちおじさんへ。
金勝寺ですが見違えるようになっていました。今年の初めに木の川であった、毘沙門天の里帰り公開にお勤めに行ってたと言われていました。話しやすいお坊さんで、仲間ももう一度行こうかとと盛り上がっています。
Posted by 吉祥吉祥 at 2013年04月02日 07:14
昨年?近代美術館で白洲正子さんの展覧会があった時に、仁王さんを持って来られてましたが、どうやって運ばれたんでしょうね。

ひょんなことで、一昨年前の11月号?だったか、『岳人』に金勝山アルプスの記事を書きました。
普段山登りなんかしないのに、恐れ多くも専門誌に‥
イラストマップ、磨崖仏、天狗岩のパノラマのスケッチとエッセイ‥
場違いな感じで、冷や汗ものでした。
どこからも評判を聞かなかったので、企画ミスだったのでは‥と。
金勝山と聞くと、古傷が疼くような思い出です。
Posted by sho惑星 at 2013年04月03日 01:55
sho惑星さんへ。
昨年でしたか、神仏おましますとかで、近代美術館と信楽のミホともう一箇所どこかでやっていたと思うのですが。
白洲正子さんのファンは多いようですね。以前油日のほうに油日駅を守る会主催のウォークに行きました。その時の記事が、私のブログの記事ランキングの8位に入っています。

図書館に行ったおりには、思い出したように「かくれ里」を探すのですが、いつも貸し出し中で未だに読んでおりません。かくれ里がなかったので、変わりに近江山河抄と言う本を借りて読んだことがあります。

岳人って山専門の月刊誌ですよね。図書館で置いてあるの見た事がありますが、山登りには縁遠いので手にとって見た事はありません。どんな内容の記事を書かれたのかなぁ~。
金勝寺は住職さんがその時おられましたか?。美術館の展示は明王でしたでしょうか。あの明王はでかいですね。

駐車場の舗装をやっていました。境内は見違えるように綺麗になっていました。疼くと言わんとまた行かれたらどうですか。
Posted by 吉祥吉祥 at 2013年04月03日 07:35
>吉祥さんへ

 かくれ里 は草津の図書館にあります。私は借りましたが全部読まずに返しました。 予約したら取ってくれますわ。


>sho惑星さんに

 岳人みました、森のしずくさんのところで。全国の山男にはあんまり関係なかったんではないですか。
 磨崖仏から天狗岩までよく登りましたね。もう10年前にいったときは、
本と心臓の具合が悪くなりました。
Posted by そば打ちおじさんそば打ちおじさん at 2013年04月03日 12:03
そば打ちおじさんへ。
かくれ里は人気があってどこの図書館にもあります。予約して読むほどのファンでもないのでそのままにしています。
いつか目にできることでしょう。
Posted by 吉祥吉祥 at 2013年04月03日 14:15
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