2008年04月15日

渋谷金王丸の墓

渋谷金王丸の墓

渋谷金王丸の墓
国道161号線を堅田から北に走るとやがて和邇の集落に入ります、和邇川をこえやがて平和堂を左にみると三差路が見えます。ここで信号が赤になるとちょうどいいのですが停止線の左に大きな松ノ木が一本あります。

ここに「渋谷金王丸の墓」があります、ガイドブックにはまず載っていないと思われますが渋谷金王丸とは、17才の時源義朝の家来となり保元の乱(1156年)で大功をたてた。その後平治の乱(1159年)でも義朝に従っていたが、義朝が平清盛に破れ長田忠致のために謀殺されてしまった。

その仇を討たんがため長田の兵士に取り囲まれながらも、敵兵数十名を切り殺し満身創痍となりながら敵陣を突破京都に戻り義朝の妻子(常盤御前)にこれを報告した。そののち義朝の菩提を弔うため出家し土佐坊昌俊と名乗った。

文治元年(1185年)義朝の子、源頼朝の命を受け堀川にあった源義経(牛若丸、頼朝とは異母兄弟)を襲い暗殺を図ったが失敗捕らえられ斬首のうえ、六条河原にて晒し首とされた。


大津方面より今津方を見て左側に松の木が見えます。
ここになぜ渋谷金王丸の墓があるのかどうやら不明のようです。
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渋谷金王丸の墓

渋谷金王丸の墓

渋谷金王丸の墓


先日(2010, 7,20)東京都渋谷区在住のmotokunnkさんから、ブログに紹介させて頂き
ましたとのコメントをもらいました。
ネットを見ると東京の渋谷区は、渋谷一族が住まわれていたことからこの名があるらし
い。昨年のことであるが浜松の在住の方からもメールをもらったことがあります。
浜松近くに引佐町というところにもこの渋谷金王丸のお墓があるとのことであった。

一方私のブログに写っている由緒書が、読みづらいのでよければ全文教えてもらえ
ないかとのことでありました。
全文書き写して来メールで差し上げたこと覚えています。
その時に由緒書を追加記事にしておけばよかったのですが、このように全国からこの
記事を尋ねてくださることを思い、今般改めて追加記事に書き込みました。


由緒書
渋谷金王丸

渋谷金王丸は源義朝側近の家臣にして豪勇を以って聞ゆ。平治の乱に破れ東国に
赴かんとする義朝に従い、堅田、勢田、美濃を過ぎ、途中義朝の縁者尾張の野間の
内海に在る平忠致を頼りしが逆に欺かれ義朝は刺殺せらる。金王丸は直ちに仇を討
たんと忠致父子を求めしが獲ず。
止むなく敵数人を斬捨て窃にき京に上り、常盤御前に主君の死を告ぐると供に源氏
の残党として義朝の子義平(悪源太)と謀り清盛を討たんとせしが果たせず義平は打ち
首となる。生き残し金王丸は、その後平家の厳重なる監視眠を潜り常盤御前の陰の
力となる。
鞍馬に在る牛若丸の下山をも刻策し源氏再興の端を開きし忠臣なり、金王丸はある
寺院にて剃髪し仏門に入りしと言う。
この塚は古くより金王丸を葬りたる処と伝えられ、邑人は金王丸様(コロモサン)と呼び
崇拝厚し。
東京都渋谷区金王八幡宮に渋谷金王丸17才自刻の木像が安置されている。




タグ :滋賀

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この記事へのコメント
昔は本当に血なまぐさいことが多かったのですね。
17歳で・・・主君に捧げる一生は、今では見ることの出来ない、純粋なものが多かったのでしょうね。
Posted by ノンノン at 2008年04月16日 23:48
詳しく教えていただいてありがとうございます。いつもは湖岸に近い道を歩いているので全く気がつきませんでした。
和邇の「ルーム橅」さんへはときどきお邪魔しますので、今度行ったときに見てきます。それにしてもなぜここにあるのでしょうね。
Posted by ミッチー at 2008年04月17日 11:26
ノンノンさんへ
さらし首なんて聞くとドキッとします、昔の話は何もかも信じられないです。
Posted by 吉祥吉祥 at 2008年04月17日 12:23
ミッチーさんこんにちは
そうですねいつも湖岸よりを歩かれておられるようですね、今後は国道沿いを歩く計画とかもなさっておられるのでしょうか。
Posted by 吉祥吉祥 at 2008年04月17日 12:26
はじめまして、貴殿のこの記事をブログ内で紹介させていただきましたのでお知らせします。金王丸の墓が琵琶湖にあるとは知りませんでした。何となくビックリですが、墓があるということは実在していたということの証になりますね。
Posted by motokunnk at 2010年07月20日 20:31
motokunnkさんこんにちは。
ブログ紹介ありがとうございます。
昨年だったと思います。浜松の方からメールを頂きました。浜松の引佐町だったか、浜松のほうにも墓があるようです。
それと新潟の新発田にもあるとかの話しでした。

メールの内容は由緒書きが読みづらいので、教えていただけないものだろうかと言う内容でした。

由緒書きのこと含めて、この記事に追記として書くなり新たに記事にするか、少し時間いただけますか。
もう少し詳しく書いてみることにします。
Posted by 吉祥 at 2010年07月21日 06:44
東京都渋谷区に住まいする者です。
こんど、渋谷区役所主催のイベントで、市川染五郎の「渋谷金王丸伝説」という公演(舞踊らしい)の前座で、区民が「渋谷カブキ音頭」を踊る、というので、参加することにしました。
渋谷金王丸というのは、カブキの世界ではヒーローで、江戸時代の「暫」は鎌倉権五郎ではなく渋谷金王丸が「しばらくー」と言って出てくる演目だったこともあるそうです。
で、金王丸というのはいったいどんな活躍をしたのかと調べてみているのですが、どこも「源平合戦でも活躍した」という漠然とした説明しか見当たらりません。それに、最後が義経暗殺に失敗して斬首された、というのは、かなりカッコよくありません。地元のヒーローがそれでいいのかなあ、と思っていたりしますが。
というところで、こちらのサイトの記事に出会いました。いろいろ分かりまして、ありがとうございます。
今日、金王丸ゆかりの「渋谷金王八幡神社」で、何十年かに一度の「上棟式」があるとかで、行って見てこようと思っているところです。金王丸の木像があるとかですが、それは見られないかなあ。
Posted by えいいち at 2011年05月19日 11:53
えいいちさんこんばんは。
東京からわざわざ来て頂いて感謝しています。
ここは私の故郷の近くで幼少のころ、画像の松の木にのぼって遊んでいました。

地域のひとはみなさん「ころもさん」と呼んでいました。金王丸が転訛してそうなったんでしょうね。
少し前は滋賀県滋賀郡志賀町中浜という地域名でしたが、市町村合併で大津市和邇中浜と変わったようです。

大津市の文化財保護課に、本当に渋谷金王丸の墓なのか尋ねたことがあります。?????らしいです。
ただこの集落には、渋谷金王丸がここで殉死したとの伝承があるようです。

ネットで知ったことですが、渋谷区は渋谷一族の発祥らしいですね。
Posted by 吉祥吉祥 at 2011年05月19日 20:37
滋賀県在住で、週末に和邇の平和堂で買い物に行く範囲に住んでいます。
神奈川の実家の菩提寺が、金王丸が生まれた所とされ、渋谷姓も多い所だったので
縁を感じて検索した所、こちらのサイトに辿り着きました。

畑仕事をされている方を横目にしつつ通りすぎるだけだったこの場所に、先日はじめて足を運びました。せっかくなので自分でもブログにまとめようとしたところ、立て札の文字が薄くなって文字が判別できません。吉祥様が文字で残していていただいた事をありがたく感じています。文字は薄れていても、この場所は雑草どころか花が植えられ、大切に祀られている事が感じられる場所でした。
Posted by 照 at 2020年02月26日 22:19
照さんこんにちは。
ここの近くにお住まいなんですね。この由緒書についてその真偽については怪しい部分もあり何とも言えません。しかしここの町内に古くから昔話として残っているようです。
この類の話は全国的にも多々あるようで、何分にも遠い昔のことなので真偽については解らないのではないかと思います。

実家の菩提寺が金王丸が生まれた所との事、また新しい情報が増えました。よろしければブログURL教えてください。今後ともよろしく願います。
Posted by 吉祥 at 2020年02月28日 08:21
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